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STAFF BLOG 2024.11.07 上棟について

今月は上棟現場が数多くあります。

今回はあらためて上棟とは何かを解説していきたいと思います。

上棟の概要と意味

上棟とは何か

上棟(じょうとう)は、家や建物を建てる際の一つの重要な工程で、木造建築においては骨組みの最上部に「棟木(むなぎ)」を取り付けることを指します。この工程は日本の伝統的な建築方法において非常に重要視されており、完成までの建物の安全を願う儀式が行われます。また、上棟式とも呼ばれる儀式では、建設関係者や施主が集まり、神様に感謝し無事の完成を祈る風習が多くの地域で続いています。

よく子供の頃近所で上棟があるとお餅を拾いに行った事もある方はわかりやすいかもしれません。ただ、最近では上棟式など行わず、現場作業を優先する事が多いです。

上棟の歴史と文化的な意義

上棟という儀式には古くからの日本文化が反映されています。古代日本では、家や神社仏閣を建てる際に、木材や建物の魂を祀るという意味合いが込められ、棟を上げることに非常に大きな意味がありました。これは神道の影響が強く、現在も続く風習や儀式の多くが古来からの信仰に基づいています。現代では簡略化された形式も多いですが、地域や施主の意向によっては伝統的な儀式を行う場合もあります。

また、上棟時は神様が女性という事もあり、女性は上がってはいけないなどの風習もありました。今はそれほど言われる事も減ってきましたが、神様がやきもちを妬くという一説があり、女性は上棟式に参加するのを控えていたと言われています。

上棟の準備

材料の準備と確認

上棟の前には、使用する木材や構造材の準備が重要です。上棟の日までに現場での材の検品や加工が完了していることが必要です。また、上棟ではクレーン車などの大型機械も使うため、スペースの確保や安全管理も重要です。すべての材料が揃っていること、そして天候に応じた安全策を講じていることが、上棟の成功には欠かせません。

上棟日程の調整

上棟の日程は、施主や施工会社の都合だけでなく、天候にも大きく影響を受けます。特に雨天の場合には作業が困難になるため、予備日を設けたり、悪天候に対応できる準備が必要です。加えて、関係者のスケジュールを調整し、上棟式の参加者にも前もって通知を行います。

上棟の当日の流れ

施主や関係者の挨拶と上棟式の準備

上棟の当日には、まず施主や関係者が集まり、簡単な挨拶が行われます。まれに現場では神主さんを呼んでお祓いや祝詞(のりと)を上げる伝統的な上棟式が行われます。こうした儀式は、建設中の安全や無事の完成を願うものであり、関係者一同が一つの節目を迎える意味でも重要です。

*最近では神主さんを呼ばず、上棟式らしい事も減りました。

棟上げ作業と安全管理

挨拶や儀式が終わったら、いよいよ棟上げの作業が開始されます。クレーン車を使用し、事前に準備された骨組みを組み上げていく作業は、非常に高い技術と安全への配慮が必要です。現場監督が中心となり、職人たちが協力しながら棟を上げ、柱や梁の位置が確実に固定されるように確認します。

上棟後の工程とフォロー

建物の耐久性を高める仕上げ工程

上棟が完了した後も、建物の骨組みが完成した状態から最終的な仕上げ作業へと進みます。この段階では、外壁や屋根を取り付けることで、建物全体の耐久性や防水性を高めます。特に屋根の取り付けは、木材を雨から守る重要な工程です。

上棟式の後の施主との打ち合わせ

上棟式が終わると、施主との打ち合わせを再度行うことが一般的です。完成に向けて細かい仕上げの確認や、施主の希望に沿ったカスタマイズを反映するために、設計や仕上げの変更などがある場合はこの段階で話し合います。

まとめ

上棟は建物の骨組みが完成する大切な節目であり、古くから続く日本の伝統的な建築儀式の一つです。上棟式を通じて、施主や建築関係者が一体となり、完成までの無事を祈り、心を一つにして建物の完成に向けて進むことができます。この過程を丁寧に行うことで、建物の耐久性や安全性も高まるため、上棟は住宅建築において欠かせない工程と言えるでしょう。